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「同性パートナーシップ」の勉強会にいって、考えたこと
 6月5日、STOP!憲法24条改悪キャンペーン主催の勉強会に出席して参りました。「結婚は男と女のもの?婚姻って何のため?~「同性パートナーシップ」から婚姻と家族を考える」と題した勉強会は、コーディネーターに飯野由里子さん(レズビアン・スタディーズ)、講師に『同性パートナー』の編著者でもあるお二人、赤杉康伸さん(東京メトロポリタンゲイフォーラム共同代表)と土屋ゆきさん(レズビアンアクティビスト)を招いて、文京区民センターで開催されました。
 会の参加者は30名を超し、小さめの会議室に入りきらないほどの人が集まりました。レズビアン・ゲイ当事者間での温度差の指摘、欧米各国で既に始まっている実践例の紹介と類型化、などを通し、同性パートナーの法的保障に関する知識をシェアするよい機会となったと思います。また、日本では本格的な取り組みは全くと言っていいほど進んでいないという現状も思い知らされました。

 しかしながら、私自身には、正直、どこか釈然としないところが残るものとなったのです。というのも、同性パートナーの法的保障を求めていくんだ、という心強い意思が、(改憲反対キャンペーンの会合であるということを差し引いたとしても)会を通して感じられなかったためです。

 「伝統的家族」の価値を強調する保守派のみならず、婚姻制度の維持強化にあたるなどと主張するフェミニズムなど様々な立場から、同性パートナーの権利保障(特に同性間の「結婚」)に対する批判があるは事実で、慎重にならざるを得ない、というのはわかります。でもその慎重さは、しばしば現状肯定を意味するものと化してしまいます。いろいろなことを考え過ぎると、まぁ今だってクローゼットでヘテロを演じることを我慢すれば生きていけるんだし、動かなくていいじゃないか、ということになってしまわないでしょうか。

 今のレズビアン・ゲイの権利擁護に必要なのは、ある種の「熱」なのかなと感じています。何が何でも権利を獲得してやる!という意気込みですね。そのような「熱」無しには、同性パートナーシップの法制化はおろか、レズビアン・ゲイの現状に関する国民的議論・理解すら進まないまま、差別構造、偏見を温存してしまうこととなってしまうでしょう。メディアで公然と笑い者にされ、周囲の家族・友人とのコミュニケーションさえ困難な、明らかに生きにくい世の中が、私たちの一生の間ずっと続くのではないかとさえ思います。

 反論を承知で泥臭いことを言えば、今こそ「連帯」です。同性愛者ということで「連帯」することなんて不可能という声もありますが、私はそんなことはないと信じています。なぜならば、同性愛という共通性に基づく様々な不便・不安・不利益があることは事実だからです(同性パートナーシップが法的に保障されていないことはそのひとつ)。その実際の不便・不安・不利益を解消するというニーズに着目することで、「連帯」は可能ではないかと思います。もっとも全面的な連帯は必要ないでしょう。それぞれが実際に感じる不便・不安・不利益を問題とする限りにおいて連帯すればいいまでのことです。同性愛者だから、というよりは、共通の基盤があるから、連帯すべきなんだと思います。

 なお、批判は無視すべきではありません。私は批判によって思考停止・現状肯定になる危険性を指摘したいのです。言い換えれば、実際にアクションを起こして、同性パートナーシップが法制化されたときに、そこに安住すべきではないでしょう。なぜならそれでも救われない人々(シングルだったり、3人以上のパートナーシップだったり、法的保障を望まない人、などなど)にとっては全く状況は変わらない訳ですから。私たちが作り出す制度は常に不完全であり、問題があればすぐにかえなければならないこと、私たち自身もマジョリティであることがあるという認識を持つことが肝要ではないでしょうか。その認識をベースに、「熱っぽく」訴えていかなくてはいけないと思います。

(執筆者:ゆ)
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コメント
この記事へのコメント
▼ Passionを!!!
確かに日本の特にゲイは政治的なPassionが足りませんよね。私、最近Passionって言葉が好きで、政治や主張を行うことはPassionを伴わなければならないととくと思うのですよね。Passionって言葉の語源は「苦しむこと」で、そこから情熱(刺激を受けて動く感情)って意味も生まれていて、Passionって言葉には「苦しみを受けること、受難」と「情熱」っていう両方の意味があるんですよね。ちなみにCompassionは「共に苦しみを受けること=同情」ですね。この言葉は日本語の「同情」よりも強い意味で使われると思います。たぶん。日本のゲイには、Com-Passionが必要ですよね。ゆ@シンポシオンさん。
単なる言葉遊びだって言わないで下さいね。日本の情熱って言葉にはないPassionって言葉のニュアンスが、実はとても重要じゃないかなって思うのですよ。どうしても日本語の「情熱」って青臭いイメージがありません?ちょっと斜に構えた人に笑われるような感じで。
2005/06/11(土) 13:31:28 ・ K. (URL) xH5E..Ak ・ [編集...]
▼ アイデンティティの政治学
に対する配慮も必要だよね。いくら「連帯」を語り、「Passion」を求めてこれまでの運動体は「日常」に帰り、「差異」を強調することで、同じ立ち位置にはたてなかったという経緯もあるわけです。共通の基盤がただ「共通」であるだけで、そこに根ざす生活の持つ多様性をきちんと保証することを声高に主張することも一方では必要だと思うよ。そうじゃないと連帯を唱える運動の内部でアイデンティティ(同一性)を求める動きがどうしてもでてきてしまい、内部での「差異」をつくちゃわないかい。そういったものにも配慮しつつ連帯し、熱に冒されなきゃ。
2005/06/15(水) 22:00:41 ・ R.H. (URL) - ・ [編集...]
▼ せいじ。
楽しくやれて、その結果、生きやすいように政治も変わっちゃったらいいのにね。
パレードは楽しむだけの人が多かったとも聞くけど、
そんな感じで個人裁量で参加したり参加しなかったりって感じで進んでいくんでしょうな。
でも、それじゃなかなか進まないから、ということで、
「熱っぽく」(ゆ。@シンポシオン)や「パッション」(K.)みたいなのが必要なんじゃないかってことだよね。
おそらく肯定的に捉えれば。
その「熱さ」はどうやって生み出せるのか、考えてしまいます。
2005/06/17(金) 19:23:08 ・ B. (URL) qbIq4rIg ・ [編集...]
▼ 今更ですが。
同性婚セミナーに参加1人として、ちょっと感想書いておきます。しょぼいですが。

セミナーは、
>レズビアン・ゲイ当事者間での温度差の指摘、欧米各国で既に始まっている実践例の紹介と類型化、などを通し、同性パートナーの法的保障に関する知識をシェアする
ということで、これから一体どうしたらいいんだろうと自分は思ったのですが、
(他の記事でKさんが書いていますが)やはり日本の現状把握がまず必要だ、と思いました。
当然のことと言ってしまえばそうなのですが、
どんな法的制度が良いかは、やはり現状に沿っていかなければ、その提案した法的制度が良いか悪いか判断できません。
それに加えて、人々の意識が分からなければ、その法案などに対する欲求を高めなることができず、誰がサポートしてくれるのか、といった運動自体の問題も解決できません。
同性婚やDP法などいろいろな法的制度が各国で提案されていますが、
それはやはりその国独自の流れで生じた法制度だと思います。
日本はその分、その国の法的制度を参考にできますが、
それを日本にどう適用させようか、と考えるよりも、
日本の文脈にはどういう法的制度が考えられるのか、といった方向で考える必要がある、と思います。
つまり、適用ではなくて、生み出す方向です。
じゃ、日本の文脈って一体なに?と言ったとき、いろいろなものが関わってきていて、すべて挙げられるわけではないのですが、
とりあえず頭にパッと浮かんできたことは、
まず政治状況が1つ、2つ目に人々の意識があるかな、と思います。
政治状況とは、例えば、婚姻法自体に対する政治的な流れから、婚姻法によってカバーしているものに対する政治的な動き、例えば最近のサラリーマンの税金や控除の問題、を把握していくことが挙げられるかな、と思います。
もちろんそれ以外にも国際政治的なものから右翼左翼の動きも当然視野に入ってくると思います。
人々の意識は、要するに「当事者」の意識であったり、「当事者」ではない人々の意識双方です。当然ですが・・・。
何を欲しているのか、どうやったら人々の意識を向けられるのか、を考える際に、やはりそうした人々の意識について調べる必要があるな、と思います。
(ここでいう当事者は、同性愛者だけでなくて、現行の婚姻法に対するいろんな人々が入ってくると思います)。
政治的な流れだとか人々の意識もそうですが、
そうした流れから政治的スローガンも出しやすいし、連帯理由も明確になってくるかな、と思います。
もしくは、どんなものを人々は欲しているのか、をじっくり見ていくうちに、同性婚などとはまったく違った新しい法制度なんかも考えうるかもしれません。
これからはそうした方向でいろいろとチェックしていきたいな、とは個人的には思います。
同性婚についてのセミナーを終えて、そんな漠然とした感想を抱きました。
2005/07/02(土) 20:36:49 ・ B. (URL) qbIq4rIg ・ [編集...]
▼ 今更ながらのレス。
> K.さん
 Passionと情熱ってそういわれてみるとホントに違いますね。誤解を恐れずにいえば、被差別部落出身者やハンセン病隔離の被害者とかは前者で、後者は平和をひたすら叫んでいる左翼、みたいな感じがしますね(すんごいステレオタイプかもですが!?)。

 フェミニズムと同じく、コンシャスネス・レイジング(意識の向上)がLGにも必要なのか、それともまったく新しい運動方法があるのか(ロビイングとかはこっちかな?)。どっちも併用してうまく実を取りたいものです。


> R.H.さん
> 生活の持つ多様性をきちんと保証
 ホントにそう思うんだけど、「法制度」というある種の画一性の要求がそれを阻むこともしばしばあるんだよね。性同一性障害特例法なんかはとってもいい例だと思う(GIDとそれ以外のTGという差異をつくりだしたという意味では)。

 個人的には、ある「法制度」(例えば特例法とか同性婚)が認められたとしても、それ以後も、よりよい多様性を求めて運動を続けることしかないんじゃないかなぁと思ったりもします。


> B.さん
 日本の文脈を考えることは重要ですよね。まぁ外圧ってのも有効だと思うけど(っていうかこれも含めて「日本の文脈」か)。そして、既存の「日本の文脈」をうまく利用しつつ、新しい「日本の文脈」をつくっていくうまい戦略、ないですかね、ホント。

 理論・国政・マスメディアなどのマクロと、個々人の意識・対人コミュニケーションなどのミクロの両方をにらむ必要はありそうだなと思いました。かといって具体的な方策は見つからないんですが。。。シンポシオンってミクロかな? ミクロもそうだけど、マクロ的な運動って日本のセクシュアル・マイノリティーズに決定的に欠けてる気もしますね。さっきの性同一性障害特例法の運動が唯一マクロ的な成功例かもしれないですが。
2005/07/05(火) 11:31:57 ・ ゆ@シンポシオン (URL) yra9SvHk ・ [編集...]
▼ 本当に今更なのですが。
今、日本に同性婚やパートナーシップを根付かせようと運動が広まりつつありますが、もしかしたら企業に働きかけるなど労働環境を変えていくことが現在最も重要なことなのではないかと最近考えています。現に、欧米のLG運動体もそこから取り組んでいましたし。特に仕事とプライベートが曖昧な日本では、政府よりも生活に密着した労働環境のほうがLGにとって大きな影響があると思います。もし、同性婚やパートナーシップが法律で認められたとしても、自分の職場で大きなリスクを負わずにカミングアウトができないのならば、現在の「男性育児休暇制」のように制度としてあるだけで享受できない看板制度となってしまいます。最近、欧米の政治の影響で「同性婚」がマスメディアで同性愛者の権利のシンボル的な存在になっていますが、一般社会でLGの生活スタイルが定着しておらず、夜の生活の自由ばかりが大きい日本では、このようなシンボル化はLGの権利運動にとってむしろ危険であるかもしれません。LGの生活の問題が忘れられる心配があります。法は生活のためにあるはずなのに、日本は法ばかりが先進的で生活が追いつかないって例が多いですしね。一番より例は、憲法でしょうか。労働問題では、フェミニズムやLGBITそれぞれの利害の一致も大きいですし、共闘しやすいかもしれませんしね。(ゲイが協力したらの話ですが。ゲイはクローゼットにいさえすれば、比較的安定しているので、もしかしたらリスクを負うのかも)

問題は、どのように実行できるか、ですが。労働問題は、生活がかかる分、運動に伴うリスクも大きいですし。ゲイフレンドリーな日本企業を育てることから必要かも。だって私、ゲイフレンドリーな企業で思いつくの外資ばかりなので。。。

ちょっと、これまでの反省を込めて書いてみました。シンポシオンの記事、同性婚の話題ばかりなんだもん。「LGBITに生活を!」って共○党みたいなことを言っちゃいます(笑)
2005/07/07(木) 01:25:02 ・ K. (URL) vG5WjwCE ・ [編集...]
▼ LGBITに生活を! でも制度も!
 ホント、労働環境をはじめとする「生活」ってのはかなりデカイと思いますよ。法律が実態より進みすぎていて形骸化しているって結構ありますもんね。日本の男性育児休暇だってそうだし、憲法の差別禁止規定に「性的指向」という文言が入っているいくつかの国も、実際に生かされているかというと、全然ダメっていうこともあるそうです。

 それでも、法制度を求める意味は、そういった運動をするうえでの正当性を付与するという効果にあるのかな。もし男性育児休暇が法制度としてなかったら、草の根運動の中で、その実施を企業に訴えていくということも難しいと思いますし(もちろんこの難しさも、「企業の経済活動の自由」という法のせいで生じている=ここらへんがジェンダー法学のジレンマ)。同様に、同性婚やDPが制度化されていない中で、パートナーシップの保障を企業に求めていくということには、一部のタフなアクティビストをのぞいては、かなりの困難がつきまとうわけで。

 私はこの前書いた通り、草の根レベル(ミクロ)と、制度レベル(マクロ)、どっちも必要だと思う。そういう意味じゃ今の運動には、ミクロもマクロも両方欠けてるよね、ダメじゃん(笑)

 同性婚の記事が多いってのは、ニュースってマクロなことの方が伝えられやすいからってのもあるだろうね。細かな運動が記事になるってなかなかないでしょうし。

 ちなみに、制度未整備の現段階でできる、企業に対するミクロ運動の一例に「ゲイ・ビジネス」っていうのはあるかもですよ。セクシュアル・マイノリティーズ、特にゲイは、結構なマーケット規模を持つはずだから、企業の「物言う顧客」として、企業の姿勢を外から正すような行動をとれるかもしれません。具体的には何があるのかなー?? 日本では消費者運動も弱いから、微妙かもしれませんけど?? 内部の労働者からっていうのは、かれらにとって、かなりリスキーな気もします。以前TGの服装に関して裁判が提起されてて原告が勝訴してましたが、裁判になるってことはやっぱりリスキー。
↓判例:ここの2002.6.20のところ
http://www.geocities.jp/gender_law/hanr/other/other6.html
2005/07/07(木) 11:13:24 ・ ゆ@シンポシオン (URL) yra9SvHk ・ [編集...]
▼ 「ゲイ・ビジネス」について考えてみる。
長いです。多分今までで一番長いかも(ハッスルハッスル)。

運動のベクトルはどこへ向けるべきか?
で、同性婚の法整備か労働環境の改善か、という話になってきていますが・・・別々の取り組むべき問題ですよね。
どちらを優先すべきか、その基準は、当面、何を望んでいるのか?に尽きるような気がします。(もちろん両方必要デスよ)。
これができる権利がほしい、とか、こういう人間関係がほしい、とか。
その設定によって、改善箇所と方法がはっきりしてくるのではないでしょうか。

ゲイフレンドリーな企業って、自分もパッと浮かんだのは外資(プライベートに干渉しなさそうな人間関係)か、ベンチャー企業(ゲイフレンドリーな人々が立ち上げたものが主)ですが、
ゲイフレンドリーっていう基準って制度面のことですか?それとも人間関係? それによって分類が変わってきそう。
なんだか問題はかなり複雑そうです。
ちなみに、男性が育児休暇を取らないのは、男らしさやメンツのようなメンタルな部分もありますが、
経済的にみて、結局女と男では、男が取った方が良いんですよね。(ってアンケートとかからの結果デス。)
ってか、そっちの方がでかいと思います。

「ゲイ・ビジネス」は欧米では大きいですよね。
でも日本の場合、「ゲイ・ビジネス」が成り立つのかどうか。
成立よりも、表に出てこれるかどうか、が気になります。
つまり、どのような「ゲイ・ビジネス」の動きが考えられるのか。

おそらく、そして噂にもなっていますが、某デパートはゲイを視野に入れたマーケット戦略のようなものを行っていますよね。
すでにそれはある意味「ゲイ・ビジネス」ではないでしょうか。
でもそれを表ざたにしない。
となると、「ゲイ・ビジネス」が可視化されにくい理由があるはず。

経営者側にしてみれば、「ゲイ」を表に出すのはリスキー。
だって異色で変な性的イメージがついているから。
広告に出せば、会社やデパートのイメージダウンへ繋がってしまう。
欧米のゲイイメージは、もちろん否定的なイメージがついてますが、お洒落という肯定的なイメージもついている。
そうすると、企業側としてもそれをおおっぴらに推しだすことが可能になります。
なぜなら、ゲイ=お洒落を利用して、ゲイ以外の人々にも商品を売り込むアピールになるからです。
メトロセクシュアルなんて「人種」が出てきたのは、その戦略が成功した証拠だと思います。

日本の場合はどうか。
ゲイだからこそ利点があるってありますかね??
シングル男性が増えている中、
そしてお洒落な異性愛男性が増えている中、
欧米のような肯定的なイメージが、ゲイ独自に付けられるのかどうか。
ゲイを視野に入れてはいるが、それを前面に推しだせるかだせないか、の違いを文化比較してみちゃったんですが、
日本の「ゲイ・ビジネス」は水面下で行われていくのかもしれませんね。
というより、水面下であれば、実はもっと昔から、ゲイは視野の範疇に入れられてきたのかもしれません。
なぜなら、同性愛者は「見て見ぬ振り」をされていたのであり、その存在は知られていたのだから。
企業ではなくても、小説や音楽のマーケット先として意識されていたかもしれません。

ところで、日本の某デパートはゲイをターゲットにしているのになぜ表に出さないのか、という問題で、「お洒落」などの肯定的イメージがないから、と言いましたが、
どうしてアメリカでは「お洒落」なイメージが発生してきたのか。
おそらく、アメリカのゲイに関しては外見を整えていく動きがあったからだ、と思います。
日本もそうだ!という突っ込みも出てきますが、重要なのは比較対称となる異性愛男性の動きです。
アメリカのマスキュリニティを考えれば、男性が外見を整えることはプラスというよりも元来マイナスのことだったのではないでしょうか。
となると、外見を整えていくアメリカのゲイたちはお洒落というイメージがついていきやすい。
なぜなら異性愛男性は格好を気にしないように「心がけ」ているから。
つまり、異性愛・同性愛男性の比較は明確になっていきやすい。

日本はどうかというと、80年代あたりから同性愛・異性愛関係なく、男性にお洒落は推進されてきた。
そうなると、違いが際立たなくなる。
現にゲイだからお洒落な格好をしている、というイメージは普及していませんし、あったとしても欧米のゲイ事情やファッション界にちょっと触れたことある人が、日本のゲイも同様に格別お洒落だ、と勘違いして持っているにすぎません。(うふ)

と、そんな社会状況を考えると、ゲイという広告効果は期待できない=PRに出てこない。
そうなると、企業がゲイを視野にいれたマーケット戦略をするなら、水面下で暗号をゲイに送り、集客ならぬ「集ゲイ」をする方向に流れていきます。
考えてみれば、某デパートがメンズ館を作った=「ゲイ向けよね~」となったのは、2丁目が近いから、でしょう。
渋谷にできても誰もゲイ向けだなんて言わないはず。
「2丁目に近くにメンズ館を建てる」ということが、某デパートの暗号だったのかもしれません。
その暗号を受け取ったゲイたちがメンズ館に集まっていき、ゲイ化が進む(・・・「ゲイ・ビジネス」!)。
もしくはこうとも取れます。
某デパートはそんなこと考えてもおらず、男性ファッションに対する時代の流れに乗って、メンズ館を建てた。
しかし、そこは2丁目に近いため、「2丁目に近くにメンズ館を建てる」=「ゲイ向けよね~」とゲイは勝手に解釈し、あのデパートはゲイ化されていった、と。
「2丁目に近くにメンズ館を建てる」が、デパート側からの暗号として理解されていく。
そして、メンズ館はゲイに肯定的である(認められている)と理解され、2丁目の延長上と理解し、ゲイが集っていく。
その結果、ゲイがたくさんくるものだから、デパートはゲイを意識せざるを得なくなる。
以上すべて仮説ですが、「物言う顧客」としてのゲイは、そうした動きからでるのかもしれません。
ただし、あくまでも水面下での可視化です。
マーケット戦略の中にゲイは可視化されるかもしれませんが、
広告に出す出さないは別の話ですので。

同性婚からずれてしまいましたが、「ゲイ・ビジネス」について考えてみたらおもしろかったので、考えを連ねてみました。
相変わらず長くてすんません。
2005/07/10(日) 20:27:40 ・ B. (URL) qbIq4rIg ・ [編集...]
▼ 短くゲイ・ビジネスについての覚え書き
 ぼくは短くいってみます。

 ちょっと前に、badi.jpにこんな記事が載ってましたよ↓
http://www.badi.jp/kiji/2005/06/nw0506151.html
 一般企業と二丁目振興会が協力した例ですね。

 でも、こういう例は希有みたい。
 例えば、TLGPのスポンサーはLG関連のトコロばっかりなんだよね。
 あと、いつぞや薔薇族が廃刊になったときには、伊藤文学氏が、「ゲイ雑誌で初めて一般企業が広告を出してくれた号が、最終号になってしまった」とかって薔薇族のウェブに書いてた気がします。オカモトかどっかだったかな?
2005/07/10(日) 23:22:34 ・ G. @Sumposion (URL) mQop/nM. ・ [編集...]
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2005/06/28(火) 01:33:00 ・ NOV'S BLOG 30s
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